FA・ロボット業界の片隅から

FA業界の片隅のフリーランス機械設計者のブログ。 産業用ロボットウォッチが趣味です。

本ブログでのロボット模式図について

ロボットの模式図

本ブログでは、このような模式図でロボットの機構を説明します。

関節の名称

本ブログでは、根元から第1軸、第2軸・・・と呼んでいます。
参考:産業用ロボットはどんな構造?ロボットアームが動く仕組みを徹底解説 | XYZ | 川崎重工業株式会社

ただし、第4軸、第5軸、第6軸については、順番にロール軸、ピッチ軸、ヨー軸と呼ぶこともあります。
(説明の上で不要な場合は、第4~6軸を省略することもあります)

アームの名称

本ブログでは、ロボットの腕を"アーム"と呼びます。
基本的には2本のアームがあり、根本側のアームを下アーム、先端側のアームを上アームと呼んでいます。*1

平行リンク(4節リンク)などの機構を構成するために、アームとは別に追加されている部位を"リンク"と呼んでいます。*2

記号

回転方向

ソロバンの玉のような記号は、関節の回転軸が画面の平面内にあることを表します。

二重丸の記号は、関節の回転軸が画面と垂直であることを示します。

駆動軸と従動軸

関節のうち、黒く塗ってあるものは、駆動関節*3、白いものは従動関節*4です。


負荷

下記のマークは、重りを表します。
負荷(ワークやハンドなど)の場合や、カウンターウエイトの場合があります。

下記の図は、手首を省略した平行リンク機構のロボットを表しています。

平行リンクのあるロボットの場合、リンクとアームが重なったり軸が重なったりして平面図では分かりづらい場合があるので、下記のように斜めに示すこともあります。

*1:アッパーアーム・ローワーアーム、アウターアーム・インナーアーム、第1アーム・第2アームなど、いろいろあるようですが、本ブログでは上アーム・下アームとします

*2:学術分野では関節と関節の間をつなぐものは全て"リンク"と呼ぶようなのですが、産業分野では主な構造部材を"アーム"、平行リンク機構のための追加部材を"リンク"と呼ぶことが多いようですので、それに倣っています

*3:モータ・減速機によって動かされる軸

*4:軸受だけが入っていて、他の関節の動作によって動くもの