ぱっと見で危ないと分からない設備はより危険だよね、という話。
見るからに危ないもの
- 金属を削ったり曲げたりしているもの(プレス機やフライス)
こういうものは、一見しただけですごい出力の機械だ=近づくと危ない、ということが分かるため、気をつけて近づこう...となると思います。*1
一見危なさそうに見えないもの
例えば、
- 外観検査用のカメラを手先に備えて、大きなワークの撮像をしているロボットアーム
- エアマイクロを上下させているアクチュエータ
このような設備は、どれくらいのパワーで動いているのか=どれくらい危ないか?が直感的に分かりづらいので、逆に災害を起こしやすい気がします。
必要最小限の動力を選定することが大切
設備設計で大切なことは、必要以上に大きな原動機(モータやエアシリンダ)を選定せず、ミニマムな出力にしておくことだと思います。
(もちろん、警告ラベルや残留リスクの提供は言うに及ばずですが)
ただ、設計の別側面から言うと、後からの仕様変更・改造にも対応できるように、多少のパワー余裕は持っておきたい、という気持ちもあって、ジレンマですね。正攻法でいくならば、例えばモータを選定する場合、現段階でジャストな出力のモータを選定しつつ、後からより大出力のものに交換できるよう、取付部や格納スペースを工夫しておく、というアプローチでしょうか。
産業用ロボットの場合、可搬重量(パワー)とリーチ(腕の長さ)がだいたい正比例*2しているため、必要なリーチのロボットを選んだらパワーは過剰だ、という事態にもしばしば遭遇します。今は協働ロボットという選択肢があるので、だいぶありがたいですね。