協働ロボットを扱う場合も含めた機械安全について話をする際、安全やリスクという言葉がたびたび出てくるので、一度まとめておきます。
(この記事は短いです:860文字程度)
「リスク」とは
ISO12100での定義を引用します。
リスクとは「危害の発生確率と危害のひどさとの組合せ」
です。
危害の発生確率は、さらに「人の危険源への接近頻度」「危険な事象の発生確率」「危害の回避の可能性」の3つの項目に分解できます。
各項目について2~5段階で評価し、総合点などからリスクのレベルを決定(評価)します。
これにより、何となく危なそう・・ではなく、どのくらい危ないかの共通認識を作ることができます。
※リスク見積・評価の詳細については別途まとめる予定です。
「安全」とは
ISO/IEC GUIDE 51で定義されており、
安全とは「許容できないリスクがないこと」
とされています。
ここで注意が必要なのは、安全=リスクがゼロ・絶対災害が起きないではない、ということです。
定義を裏返すと、「許容可能なリスクは残っている」ということです。
「事故が起こってもいいというのか!(怒)」と思うかもしれませんが、そうではありません。
労働者をはじめ、関係者の人生を破壊してしまうような災害を防ぐという目標に違いはありません。リスクを全て無くすことは事実上不可能という現実を受け止めたうえで、重大な災害の原因は確実に無くすという、地に足の着いた考え方だと思います。