FA・ロボット業界の片隅から

FA業界の片隅のフリーランス機械設計者のブログ。 産業用ロボットウォッチが趣味です。

小型ロボットの大型化

タイトルだけ見るとなんのこっちゃという感じですが、今まであまりなかった新しい区分(可搬重量・リーチ・アーム部重量)のロボットが登場してきているので、さらっと紹介したいと思います。

MOTOMAN-GP10

従来、10kg可搬ロボットというと、アーム重量100kg前後で、中型ロボットの範疇でした。
しかし昨今、「小型ロボットのラインナップの大きめのロボット」という位置づけで、アーム重量を抑えた(50kg前後)の機種がいくつか登場しています。

FANUC

小型・中型ロボット(R-50iA対応機種) - ファナックの産業用ロボット
こちらのページに記載のLR Mate/10-11Aです。

  • 可搬質量:10kg
  • リーチ:1101mm
  • アーム部重量:46kg

機種名が変更になる前はLR-10iA/10という名称だったはずなのですが、
大小のハンドリングロボットを発売/ファナック|robot digest(ロボットダイジェスト)|産業用ロボットに特化したウェブマガジンrobot-digest
こちらのページで2022年の1月に生産開始とあります。

不二越

(スリム型10kg可搬ロングリーチロボット MZ10LF)
軽量化と高剛性を両立した高速、高精度ロボット3種を発売:産業用ロボット - MONOist

  • 可搬質量:10kg
  • リーチ:1201mm
  • アーム部重量:55kg

リリース日に関しては、MONOistの記事が2022年04月27日なので、その付近だと思われます。

安川電機

www.yaskawa.co.jp

  • 可搬質量:10kg
  • リーチ:1101mm
  • アーム部重量:59kg

2025/7/29のニュースリリースです。

比較とまとめ

3社比較すると、下記のようになります。

メーカ 機種名 可搬重量 リーチ アーム部重量
FANUC LR Mate/10-11A 10kg 1101mm 46kg
不二越 MZ10LF 10kg 1202mm 55kg
安川電機 MOTOMAN-GP10 10kg 1101mm 59kg

微妙な差異はありますが、可搬重量10kgで1000m強のリーチ、アーム部重量は50kg前後*1という共通点があります。

これは予想ですが、いままで小型ロボット(5kg, 7kg可搬)を使用してきたユーザが、ロボットの適用範囲を拡大するために「もう少し大きな可搬を・・」と検討した際、中型・大型ロボットの系列のアームで100kgを超えるような機種ではちょっと扱いきれない・既存ラインと相性が悪いということになり、そこを埋める形で小型ロボットの延長上で扱える10kg可搬ロボットが登場してきたのではないかと思います。

*1:FANUCだけは群を抜いて軽量ですが