第2軸の横に第3軸駆動部が配置されているパターン
下記の図のように、第2軸と第3軸が横並びで配置されており、リンク機構を介してアームを動かす構造です。
(※本ブログで使用している用語や図示法についてはこちら:本ブログでのロボット模式図について - FAの隅っこから)
イタリアのComauという会社ですが、後ろからの写真で分かりやすいと思います。
平行リンク構造のロボットは、ほとんどがこの構造です。正面から見ると、ロボットの左右に第2軸と第3軸のモータが対称に出っ張っているので、見分けやすいと思います。
平行リンクの上に第3軸が乗っているパターン(レア)
下記の図のように、平行リンクの上に第3軸の駆動部(モータ・減速機)が載っている構造です。
この形状の利点は、第3軸の動作範囲が広くとれることです。
最初に紹介した第3軸が下にある構造だと、下記の図のようにリンクがつぶれてしまうので、下アームに対してせいぜい180°までしか動作できません。*1
第3軸が上にある場合、下記の図のように下アームに対して大きく動作することができます。
この構造かなりレアで、私が知る限り川崎重工しか採用していません。
川崎重工のZX,BXというシリーズは、平行リンクの上に第3軸が載っています。
ZX,BXシリーズの他、MGシリーズもこの構造です。*2
MG10HL | 川崎重工の産業用ロボット
まとめ
今回は平行リンク機構のバリエーションについて紹介しました。
こうしてみると、各社それぞれロボットを販売していますが、似たような構造を採用しつつも細かいところで差異があり、興味深いです。